


私たちは太平洋戦争終結から60周年を来年に迎えるが、日本とその支配下に置かれた国々の間にはいまだに解決すべき諸問題が大きく横たわっている。その一つが植民地時代に朝鮮半島から日本に持ち込まれた文化財の返還にかかわる問題である。
1965年の日韓条約締結によって、日本政府は多くの文化財を韓国に“引き渡し”、これを決着済みの問題としている。しかし、植民地時代に日本に持ち込まれた膨大な数の多様な朝鮮の文化財―青磁、希少本、仏画、石碑や墳墓の発掘品―が返還されていない。それらすべてが略奪されたものではない。商取引により取得されたものも多い。もし略奪されたものであれば、それは返還すべきではないのか?その場合の法的根拠はなにか。また購入されたものでも、正当な商取引によるものであったのか。
このような文化財の所有権をめぐる論争は、日本と韓国の間に限ったことではない。ヨーロッパでは、ドイツ軍、ロシア軍によって略奪された文化財の返還について、今でも美術史家や法律家などによる論争が続き、明確な解決策を見出せない。ただ、最近になってドイツ・ポーランド・ロシアの3国は、略奪された文化財について一定の合意に達している。
このワークショップでは、日本に持ち込まれた朝鮮の文化財を洗い出し、その問題に対する韓国の考えを明らかにした上で、ドイツ・ポーランド・ロシアの合意の事例を一つの手かがりにし、文化財の返還にかかわる問題を論じることにする。そのことは、私たちが20世紀に達成できなかったアジアにおける和解の道を探る第一歩となると考えている。
【日時】 2004年11月27日(土)午後1:00〜6:00
【場所】 東京経済大学 国分寺キャンパス B号館 206号室 (地図)
【使用言語】 英語 日本語 韓国語 (逐語訳)
午後1:00〜3:00
林 容子 美術史家、アートマネージャー、尚美学園大学助教授
「日本に持ち込まれた朝鮮の文化財の現状―日本側から」
クオン・チーユン 美術史家 ソウル国立大学
「日本に持ち込まれた朝鮮の文化財の現状―韓国側から」
午後3:00〜6:00
「ディアスポラ・アートの現在―コリアン・ディアスポラを中心に」の見学
【日時】 2004年11月28日(日) 午前11:15〜午後5:00
【場所】 国際文化会館 (地図)
【使用言語】 英語 日本語 韓国語 (同時通訳)
午前11:15-12:45
Uセッション 韓国と日本
林 容子 美術史家、アートマネージャー、尚美学園大学助教授
クオン・チーユン 美術史家 ソウル国立大学
イー・クン・クヮン (李根寛)ソウル国立大学
イー・グヨル (李亀烈)作家
午後12:45-13:30 昼食
午後1:30〜3:00
III セッション
ヨーロッパ (ドイツ・ポーランド。ロシア) とアジア
ヴォルフガング・アイヒヴェーデ ブレーメン大学教授 東欧研究所所長
ウオィチェク・コワルスキー、ポーランド、 シレジア大学 法学部教授
午後3:00〜3:30
休憩
午後3:30〜5:00
IV セッション
解決に向けて(1)
林 容子 美術史家、アートマネージャー、尚美学園大学助教授
クオン・チーユン 美術史家 ソウル国立大学
ウオルター・エドワーズ、天理大学 奈良
ペー ヒョンイル カリフォルニア大学サンタ・バルバラ校
ヴォルフガング・アイヒヴェーデ ブレーメン大学教授 東欧研究所所長
ウオィチェク・コワルスキー、ポーランド、 シレジア大学 法学部教授
日本外国特派員協会主催 昼食会 詳細はこちらへ
【日時】 2004年11月29日(月) 午後12:00〜2:00
【場所】 日本外国人特派員協会 (地図)
【使用言語】 英語