ホーム>活動>ブックス・フォー・アジア

Books for Asia

ブックス・フォー・アジア

The Asia Foundation(TAF)は「ブックス・フォー・アジア(BOOKS FOR ASIA)」プログラムを通じて、書籍、ソフトウェア、教育資材などを、およそ半世紀にわたりアジア地域に寄贈しています。1950年代にラクダで運搬したパキスタンの大学生向けの参考書から、今日カンボジアの児童に送られている絵本に至るまで、アジア地域の様々な教育の側面を支援しています。

変革を求め続けた半世紀

「ブックス・フォー・アジア」プログラムは、1954年以来40カ国5万以上の施設へ約4000万冊の書籍、ソフトウェアや、その他の様々な教育資材を寄贈してきました。日本においても戦後から高度経済成長期にかけて、およそ250万冊の書籍を大学等の教育機関へ寄贈しました。

最初の寄贈教育資材がフィリピンに到着してから半世紀が経ちましたが、アジア諸国における教育資材不足は依然として深刻な状態にあります。非識字と貧困はアジア太平洋地域の何億もの人々が今なお抱えている問題であり、教育機会に恵まれず教材が不足していることにより、生活水準を向上させたいと願っている人々の社会で活躍するチャンスが削がれています。アジア各国の政府は、国民に教育の機会を提供することが近代化の過程においての基礎であると認識しており、「ブックス・フォー・アジア」はこれらアジア諸国の国家的目標を果たすための支援を行っています。

「ブックス・フォー・アジア」は学校、図書館、読書室、地域の団体、貧困地域や遠隔地の人々に書籍や教育資材を提供することによって、教育者や地域の人々の英語能力の向上、職業能力や研究スキルの改善、事業を興すための知識の構築や、子供達の識字能力の向上に貢献してきました。

「ブックス・フォー・アジア」の運営

「ブックス・フォー・アジア」により提供される書籍の多くは、米国の出版社からの寄付による厳格な基準を満たした未使用の大学レベルの教科書です。出版社以外の大学書店、卸売業者、企業、図書館、学校、その他の団体や個人からの寄付も受け付けています。

書籍の状態と内容評価を入念に行い、サンフランシスコにある「ブックス・フォー・アジア」の倉庫に格納します。書籍の情報はデータベース化され、現地の教育者や図書館員、研究専門家からのニーズをもとに、TAFの各国スタッフがそれぞれの施設に最適な教材を選定します。先に格納された書籍から順に(先入れ先出し方式)各国へ送付し、出荷明細をデータベースに反映します。受け取り国のTAF駐在事務所では、寄贈先において教育資材が公正に利用者に提供され、有効に活用されているかの定期検証を行っています。

支援の必要性

「ブックス・フォー・アジア」とアジア諸国のパートナーは、50年以上に渡り持続的な努力を行ってきましたが、アジアにおける教育資材不足はいまだに深刻です。書籍や輸送費用の寄付、プログラムの運営に必要なサービス面などの支援を頂くことで、教育資材不足が発生している地域へ適切な教育資材を届けることが可能となります。

プロジェクト抜粋

中国:中国教育省とのパートナーシップにより、上海外国語大学内に設置した書籍配送センターを経由し、毎年15万冊以上の書籍を中国の主な高等教育機関へ提供。2002年には高等教育図書財団とのパートナーシップにより、16万5000冊以上の書籍を提供。提供された書籍は授業の教科書として、あるいは大学生や研究者の参考書として活用されている。

フィリピン:Intuit社の中小企業向け経理ソフト「Quick Books Pro」の寄付と、全国共同組合連合(NATTCO)と共同開発機構(CDA)のトレーニングの協力により、全国1000以上の農業協同組合経営能力の向上、農民と農村社会に対するサポート向上のためのトレーニングを実施。 *フィリピンの農業協同組合は、貧しい農民と地域の農業社会の結びつけを行い、より大きな農産物市場を形成する重要な働きを担う。

アフガニスタン:タリバン政権崩壊後の2002年2月、「ブックス・フォー・アジア」プログラムを再開。全土の図書館の蔵書拡充を目指し、高等教育省とカブール大学の協力をうけて15万冊以上の書籍を提供。長期に渡る閉鎖により教育資材を渇望していた大学や学校に英語教育、医学、工学、代表的な社会・自然科学分野、職業訓練などに関する書籍を提供。最近では医学生や国内の様々な地域で活躍する医師達にとって重要な教材となる、心電図を読むための手引書を1000冊以上提供。
アフガニスタン
アフガニスタン:カブール大学図書館

ベトナム:2年間で8万冊の書籍を大学や図書館に寄贈。ベトナム国会図書館とのパートナーシップにより、12の地方図書館に対し英語書籍を収蔵した読書室を開設するための支援を行う。読書室には数千冊の蔵書に加え、コンピュータやプリンタもプログラムの一環として寄贈され、毎年数千人が活用。
ベトナム:国立図書館への寄贈
ベトナム:国立図書館への寄贈

カンボジア:カンボジアのNGO“Kampuchean Action for Primary Education”(KAPE)を通して、児童図書を寄贈。必要な教材の入手が困難な最貧地区の数千人の生徒達に、貴重な勉学の機会を提供。 *KAPEはカンボジアの貧しい子供達が良質な教育機会を得られるよう活動を行う団体。東カンボジアにある142の小学校と11の高校での奨学金プログラムを運営。
カンボジア:KAPEが支援する女学生達
カンボジア:KAPEが支援する女学生達

スリランカ:1980年以来、破壊的な内戦に苦しむスリランカの戦争で荒廃した地域の支援のため、戦災地の学校や図書館に書籍や教育資材を寄贈。1980年代に図書館が完全に破壊されて以来、蔵書の復活に努力を重ねているジャフナ公共図書館への寄贈活動は特に重要なプロジェクト。